著者紹介 ふりーぱぱさん 1984年慶應義塾大学商学部卒業、金融会社へ就職 1995年米国系大手証券会社へ転職 2004年10月から投資生活開始 「オニールの成長株発掘法」という本を繰り返し読んで会得、そして5億円ほどの資産を築かれているようです。
本書は2015年8月に書かれています。
目次と構成について
- はじめに
- 第1章 成長株投資を始めよう!
- 第2章 成長企業と成長株の見つけ方
- 第3章 株式市場を読む力を身につける
- 第4章 成長株売買法 おわりに 無料進呈動画 となっています。
ふりーぱぱさんは「インベスターズ・ビジネス・デイリー」の創設者。ウィリアム・オニール氏の書籍に出会ってから投資スタイルが変わったそうです。 そして、オニール氏の書籍に「新高値銘柄を変え!」などとあり、「年初来高値銘柄」に注目するスタイルをとり続けて資産を5億円以上築かれています。
成長株投資の定義は「最低でも1年間で株価が50%以上上がる株に投資すること」 だそうです。 しかし、ただ、高値銘柄だけを買えばいいわけではなくて、 売上高や経常利益の増加率がカギで、オニール氏は年間20%以上売上、経常利益の増加している会社が成長株の投資対象としているそうですが、アメリカは3%程度のインフレが続いている国なので、ふりーぱぱさんは日本では15%以上伸びていることを前提にしているそうです。
投資を検討した会社は会社四季報ROMを活用して業績のチェックやコメントのチェックを1年分行い、果たしてこの銘柄は業界のリーダーになるのか、今後も勝ち組足りえるのかなど詳細に分析を行って、更には実際にサービスを受けられる会社なら行ってみてから判断なさる念の入れようです。
本のタイトルだけを見ると、ただ、年初来高値銘柄を単純に買うのかな?と思い、テクニカル分析が主なのかな?と思いましたが、 あくまで主は業績であって、好業績銘柄が高値を更新する旬の時期が来たのを狙ってから投資するやり方で、実際に読んだ印象としてはテクニカルだけではなく、むしろ会社に投資をするやり方といえます。 一方で、出遅れ株は万年出遅れか、上がらないうちに下落してしまうリスクがあるから買ってはならない。 とこれも過去に私が失敗した経験が私があることをきちんと書いてくださってます。 どうしても負け組銘柄は株価が安いので、株価だけを見て投資をしていると上がりそうな気がしてしまいます。けど、会社の業績の改善度合いやビジネスモデルを考えると既に世の中の流れから外れてしまっている銘柄も多く、手痛い失敗をした経験がたくさんあります。
投資銘柄数はオニール氏の考え方に従って5銘柄程度だそうです。
また、今世の中が何に注目しているのか、どんなブームが起きているか流行に敏感になることも株式投資の重要な要素として、書籍の中には過去からの様々なブームが書かれています。 株価のその時々の勢いも重視なさっており、 市場を「上昇」「下落」「ボックス」の3つに分類、定義しており、その状況に応じて個別銘柄の株式の買い方も変えており、とても細やかに相場を見てらっしゃるのが伝わってきます。
私が投資するうえで注意しないといけないなと改めて感じた文章は、 過去の株価と比較して今がバブルだとか騒ぐのはナンセンス、全体のPERなどを見て割高かどうか客観的に判断すること。 とあり、全く同意見でした。
株価だけや、上昇期間だけで判断すると見誤ります。 個別銘柄でも株価の上下の幅だけで売買の基準を決めている人がいますが、それをしてしまうと、折角大相場なのに早く利食って逃してしまったり、ちょっと下がっただけで損切りして回復を逃してしまったりが頻発します。 やはり、会社を見て、株式の勢いを見て、本当に成長が止まったのかなど総合的に見続けないといけないと改めて感じさせる文章でした。
また、買い方についても 資金のすべてを最初から注ぎ込まないこと 思惑は当たることより外れることの方が多い と、調べてよい銘柄を見つけたといってもはやる気持ちを抑えて慎重に行動することを図解付きの具体例で説明なさってます。
感想
株式投資を行う上でシンプルな考え方です。 1年以内の売買にとても有効だと感じました。 銘柄を考えるうえで年初来高値をつけた銘柄を基準に考えるところが、とてもわかりやすく、絞りやすいのがポイントと私は感じました。
ふりーパパさんの凄いところは四季報を読み続けているところです。 簡単に書いてますが、四季報を読み続ける努力はとてつもない労力です。 でも、読み続けているからこそブームが来た時に敏感に反応できる銘柄を見つけることもでき、過去の事例から自信を持って投資を行える基礎になっていると考えられます。 もちろん、損切りなどもあったと思います。書籍では相場の下落時には速やかな撤退を促していますので判断力も必要です。 すぐに同じ境地に達することは難しいかもしれませんが、本書を読み返し、身に着けて訓練を繰り返すことでパフォーマンスを改善したいと強く感じた書籍でした。
※このブログでは全体の一部しか紹介出来てません。私の感想もかなり入ってます。 もし、テーマや内容に興味を持たれたら本書を購入の上ご確認ください。