ベトナムに投資をしたら?

最近中国が米中貿易戦争で大変なので代わりに製造先として注目を浴びているベトナムです。

人口は約9400万人、GDPは約2400億ドル、一人当たりGDPは約2600ドルと言ったところです。米ドル建てで見たGDPは2007年ごろと比較しておよそ3倍に膨れており、目覚ましい経済発展を継続している国家です。

太平洋戦争以前はフランスの植民地でしたが、日本が占領、日本の敗戦後にホー・チー・ミンが中心となって政府樹立、独立宣言を行いましたが、中国、イギリス、フランスが進駐し、再植民地化を図りましたが1954年にはフランスを追い払い、独立、ただ、その後アメリカがフランスの代わりに政権を打ち立てたため南北に分断されてしまいました。南ベトナム共和国をアメリカが支援、北ベトナムが本来からのベトナムとなり対立が続き、1965年にはアメリカが北ベトナムを空爆、侵攻、ベトナム戦争がはじまりました。

この戦争は10年以上続き、1976年にアメリカ軍の撤退、南ベトナム共和国の崩壊で幕を閉じ、現在のベトナムが出来上がっています。

恐らく、徹底的にアメリカと戦って追い払うことができた国はベトナムだけだろうと思います。

その後も中国とカンボジアの支援をめぐり対立、1979年には中国との戦争を行っており、これにも勝利(中国側も勝利と発表しているが)するなど戦争が続いていた国で、経済発展が遅れていました。

さて、そのベトナム投資ですが、いつも通り為替を見てみましょう。

改めての機会に取り上げますが、ベトナムの通貨制度は政府が米ドルとの交換レートを操作するクローリングペッグ制を採用しています。なので極端な下落は無いです。ただ、2007年ごろから見ると3割ぐらいの下落です。

株式はリーマンショック時の高値を代替回復している状態です。

グラフからは読み取りにくいですが、リーマン前の高値は1100ポイントくらいだったのが、2009年2月に280まで下落し、1/5の強烈な下落を記録しています、その後2018年の3月に1200ポイント近くを回復しております。

ではいつもの為替×株価です。これで見ると、リーマンショックのあとに購入した人は大体利益が出ているので悪い結果では無いです。リーマン直後の安値から見ると4倍から5倍程度、それ以外の時でも倍程度利益です。

ベトナムと今まで見てきた新興国の違いは「為替が邪魔をしている程度が小さい」というところです。リーマンショック前の2007年は1ドンが0.75円で、2011年には0.4を割る水準まで下落しています。ただ、現在は0.4台の半ばで推移しており、ここ8年同じような水準です。

その中で株価が回復を続けたためベトナム投資が成功した要因となっています。

さて、VISTAが終了しましたが、次はBRICに行きます、その後前回お話しした各国の通貨の制度、インフレ率、金利の推移をチェックしたいと思います。

とりあえずVISTA投資はベトナムだけは好感が持てた結果になりました。