積立投資における投資信託の選び方⑤-Bバランスファンド編

さて、前回でスクリーニングした一覧からまず一つ一つ見ていきましょう。

まず1つ目は三菱UFJ国際-つみたて8資産均等バランスです。

商品性確認

確認に1番使えるのが目論見書です、見ていきましょう。

つみたてんとう、、でてんとう虫🐞ですね模様が8個あるといいたいのだと思います。

まず、特色1には「ベンチマークに連動」とあるのでパッシブファンドと言えます。ここにあるベンチマークを列挙します。

  1. 東証株価指数(TOPIX、配当込み)
  2. MSCIコクサイ・インデックス(配当込み、円換算ベース)
  3. MSCIエマージング・マーケット・インデックス(配当込み、円換算ベース)
  4. NOMURA-BPI総合
  5. FTSE世界国債インデックス(除く日本、円換算ベース)
  6. JPモルガンGBI‐EMグローバル・ダイバーシファイド(円換算ベース)
  7. 東証REIT指数(配当込)
  8. S&P先進国REITインデックス(除く日本、配当込み、円換算ベース)

の各対象インデックス(以 下「ベンチマーク」という場合があります。)を12.5%ずつ組み合わせた合成指数に連動させるとあります。

目論見書のページを貼り付けておきます。

ベンチマーク解説

東証株価指数(TOPIX、配当込み)

こちらは日本株編で解説しているのでそちらをご参照下さい、日本の東証1部全体を表す指数です。

MSCIコクサイ・インデックス(配当込み、円換算ベース)

こちらは世界株編で解説しています、日本を除く世界の先進国で構成されています。

MSCIエマージング・マーケット・インデックス(配当込み、円換算ベース)

こちらは初めてのベンチマークなので目論見書の解説をまず見ます。

MSCI Inc.が開発した 株価指数で、世界の新興国で構成されています。

目論見書にはこれだけなので具体的に調べてみます、

投信資料館のホームページに構成比があるので掲載します。https://www.toushin.com/faq/benchmark-faq/msciemerging/

MSCI エマージング・マーケット・インデックスは、2019年5月現在、エマージング・マーケット(新興諸国市場)26カ国の大型株と中型株を対象として1,198銘柄で構成されています。構成内訳を見ると、上位5カ国(中国、韓国、台湾、インド、ブラジル)で70%以上を占めており、中でも中国の構成比率(31.11%)が大きくなっています。

これを配当金込で計算して円換算したものとなります。意外なことに中国やインドはともかく、韓国や台湾も新興国なんですね。

NOMURA-BPI(総合)

目論見書の解説を掲載します。

NOMURA-BPI(総合)とは、野村證券株式会社が発表しているわが国の代表的な国債 パフォーマンスインデックスで、NOMURA-BPI(総合)のサブインデックスです。解説が野村證券の金融工学センターにあるので掲載します。http://qr.nomura.co.jp/QR/index/BPI/nribpi_info_j.html

ざっくり言うと、A 格相当以上の格付(S&P、 ムーディーズ、格付投資情報センター、日本格付研究所のうちいずれかから取得)を持つ円建債券殆ど全ての値動きを表す指数です。

FTSE世界国債インデックス(除く日本、円換算ベース)

FTSE世界国債インデックス(除く日本)は、FTSE Fixed Income LLCにより運営され、日本を除く世界主要国の国債の総合収益率を各市場の時価総額で加重平均した債券 インデックスです。

日本以外の世界主要国の国債の値動きの総合指数です。日本を除く21カ国から構成される時価総額加重型の指数で市場規模、信用格付、市場参入障壁が一定の基準以上の国債で構成されます。

構成については、野村アセットマネジメントが銘柄コード2511で上場しているETFがこの指数に準ずる動きを目指しているのでこちらを見てみます。

資産内容で通貨配分別をみると米ドルとユーロで86%、普段日本で馴染みの豪ドルは2%以下です。国・地域配分別でみるとアメリカ+ヨーロッパで占められています。主に先進国の債券に連動する指数です。

JPモルガンGBI‐EMグローバル・ダイバーシファイド(円換算ベース)

こちらは新興国になります、

新興国14か国の現地通貨建て国債が対象。
(ブラジル、ポーランド、メキシコ、南アフリカ、エジプト、トルコ、マレーシア、ハンガリー、タイ、インドネシア、コロンビア、ペルー、ロシア、チリ)

詳しい解説記事を見つけたのでリンクを貼り付けておきます。http://tohshi.blog61.fc2.com/blog-entry-3152.html

こちらでは大和投信委託の連動するインデックスファンドの月報を参照しているので掲載します。

で、ここからですが、JPモルガンは2020年2月28日より、同社が算出する複数の『債券インデックス』に
中国を加えると発表していて、規模から行くと最大組入比率の10%になるだろうと書いています。

東証REIT指数(配当込)

東証に上場する、すべてのREIT(リート:不動産投資信託)が対象で、日本の不動産投資信託全体の値動きを示す指数です。

S&P先進国REITインデックス(除く日本、配当込み、円換算ベース)

こちらは先進国のREIT日本以外の全部です、連動を目指している野村アセットマネジメントのETF、2515外国REIT(為替ヘッジなし)ETFの月報で構成国を確認します。

REITは米国発祥だけあって大半が米国のREITになります。

三菱UFJ国際-つみたて8資産均等バランスの成績

ここまで見てくると、世界の株と債券、不動産を幅広く保有する運用になります、月報を確認します。

当ファンドは各資産の組入比率を12.5%になる様に調整するので均等に組込まれます。

なぜこの様に分散させるかと言うと、基本的に株式と債券は逆相関の関係にあり、分散させる事で価格変化を安定させる目的です。また、REITもこれらと違う分野の金融商品でオルタナティブと呼ばれる分野で価格の動きの違いを期待されています。

例えば月報の1枚目ではここ6カ月の動きはベンチマークでプラスの0.5%、ファンドでは0.4%ですが、2枚目で各資産の価格を見ると6ヶ月で1割を超える上昇、下落が起きている商品もあります。

これが分散効果と呼ばれるものです、もし、一本集中で儲けたいならREITに集中投資をすればいいのですが、年初の段階でどれが1番儲かるかはわかりません、仮に新興国株式に投資をしていたら悔しい思いをしていたことになります。

2018年は全ての資産がマイナスになる異例の年でしたが、この様な現象は稀です、パフォーマンスを安定させたい人向けと言えます。

さて、今回はこのファンド一本の解説でしたが、だんだん加速させていきます、そして最後に18本のファンドの解説終了後に比較をして投資にふさわしいファンド選びを行いたいと思います。