積立投資における投資信託の選び方⑤-Kバランスファンド編

損保J日本興亜-ハッピーエイジング20・30・40(ハッピーエイジング・ファンド)

これら3ファンドを取り上げます。

やっとここまできました笑

バランスファンド分析の最後です。いつも通り、商品性、ベンチマーク、パフォーマンス、手数料で進めて参ります。

商品性

パワーサーチの商品性で見ると、「積極的に」とあるので指数連動で無い可能性が高く、アクティブファンドの可能性が高いです。目論見書で確認します。

「ベンチマークを上回る」とあるのでアクティブファンドである事が確認できます。

世界の株式、債券に幅広く分散投資します

商品名が資産の比率を表しているわけではないです、20が株式比率が90%とほぼ株式ファンドです、30は70%株式、40が50%です。これは投資を行う人の年齢を表しています。20代は株式中心、だんだん年齢が上がるに従い株式から債券の比率を上げていきます。40代以上なら半分くらい債券を組み込んだ方がいいという意味です。

これは、米国で一般的なポートフォリオの考え方で、100ー年齢=株式比率が良いとする考え方に沿ったものと思われます。

運用形態は各資産にマザーファンドがあり、これらを組み合わせたベビーファンドを比率に応じて分けています。1つのファンドから5つのファンドが産まれています。

ベンチマーク

ベンチマーク掲載箇所を再掲します。

  1. 国内株式−TOPIX−積立投資における投資信託の選び方③日本株編
  2. 国内債券−NOMURA−BPI総合指数−積立投資における投資信託の選び方⑤-Bバランスファンド編
  3. 外国債券−FTSE世界国債インデックス−積立投資における投資信託の選び方⑤-Bバランスファンド編
  4. 外国株式−MSCIコクサイ インデックス−積立投資における投資信託の選び方⑤-Bバランスファンド編
  5. エマージング株式−エマージング・マーケット・インデックス−積立投資における投資信託の選び方⑤-Bバランスファンド編
  6. 短期資産−有担コール翌日物−これはほぼ現金と思って差し支えないですので運用上無視していいです、解約に備えたり、追加投資で置いておいたりします。

これらもいままで出てきたファンドのベンチマークと同一です。

パフォーマンス

パワーサーチでここ数年のパフォーマンス比較を行います。株式の比率が高いと変動幅が大きく、ベースとなる米国株や日本株がここ3年で見ると上昇しているので3年パフォーマンスを見ると株式比率が高い分上昇率が大きくなっています。

今回候補に挙がっている20・30・40を月報から抜き出します。見ていると、騰落率ではベンチマークよりかなり低い様です、ただ、パフォーマンスではグラフからはベンチマークとほぼ同等であることが伺えます。

各マザーファンドの成績も掲載します。

この月報を見てわかったことには、日本株は大型株と小型株2つの運用形式を持ち、2つを合計して1つのマザーファンドにしていることです。個別の大型、小型マザーファンドには別のベンチマークがありますが、全体がTOPIXをベンチマークとしているのでやや強引ですがTOPIXと比較したグラフが掲載されています。できれば各ベンチマークとの比較も同時に掲載して欲しいです。

先進国株式はベンチマークをやや上回っています。組入上位も工夫が見られます、アップル、アマゾンなどの時価総額トップ企業が無いです。

国内債券は日本の債券で、国債中心の様です。ややベンチマークを上回っています。

ただ、ひとつ残念なのは利回り表示がない事です。おそらく0かマイナス水準だと思いますが表示して欲しいですね。

外国債券です、先進国債券で、米国が中心になります。これもできれば利回り表示をして欲しい物です。

月報からは以上ですが、目論見書には各ファンドの収益率の変化の掲載があったのでこちらも載せておきます。

株式の比率が高いと各年ごとの収益率にバラツキが出ていることがわかります。これが当ファンドが最も言いたかったことではないでしょうか。若いうちは思いきりリスクを取って株式中心の運用を行い、年齢が上がるに従って債券の比率を上げて変動を小さくしましょうという事です。

手数料

売買に関わる手数料は無くて信託報酬のみです、目論見書を見てみます。

株式比率が上がると信託報酬も上がるイメージです。

まとめ

ポートフォリオを組む上で年齢と株式比率を意識している所はコンセプトで重要です。

また、株式も日本、先進国、新興国で幅広く、債券も日本、先進国のみなのが個人的には良いです。というのが、長期で見て新興国債券は利回りを超える通貨価値の下落が頻繁なので余り長期の投資対象にしたくないからです。

あとはパフォーマンスがベンチマークに近い割にはアクティブファンドを標榜しているので信託報酬がやや高い印象を受けます。

他のファンドとよく比較する必要を感じました。

では、これでバランスファンド編が終了したので次は色々なファンドを決める方法に入っていきます。