アルゼンチン問題
アルゼンチン、改革頓挫 反緊縮、中南米に影響も 2019年10月29日 日本経済新聞https://www.nikkei.com/article/DGKKZO51512790Y9A021C1FF2000/
- アルゼンチン次期大統領に左派のアルベルト・フェルナンデス元首相(60)が決まった
- 年金や補助金の増額など財政規律を無視した政策を掲げる左派政権の復活によりデフォルトのリスクへの懸念が増す可能性がある
- 反米的なクリスティナ・フェルナンデス前大統領(66)が副大統領に就任し、影響力を強める可能性を米国は警戒している
- 中国寄りになりトランプ米政権との関係が悪化すれば、IMFとの交渉が難航する
- 大統領選の直前、ブエノスアイレスの両替商にはドルを求める市民が殺到した。アルゼンチンの左派政権は預金封鎖やドル預金の強制両替に踏み切った過去がある
- 前任のマクリ政権は様々な改革を実施したが、2018年の歴史的な干ばつで穀物生産が急減し、経常収支が悪化、就任時と比べたペソの対ドル相場の下落率は約8割に達し、インフレ率は年率50%を超した。結果国民の支持が離れた
アルゼンチンも一時期良いと言われてましたが、、、ここで気になったのが通貨が8割下落です
色々な理由はありますが、日本で言うと1ドル110円が4年で600円超えたみたいなイメージです、2017年の100年債は米ドル建なので今後も返済負担厳しいです。
新興国リスクは色々ありますが、通貨の変動は大きなリスクです、日本人にとっての円とアルゼンチン人にとってのアルゼンチンペソは信用力が違います、国民は米ドルに交換したがってます。
アルゼンチン、大統領選前に市民がドルに殺到https://www.nikkei.com/article/DGXMZO51461740X21C19A0000000/
困った時に頼りになるのが基軸通貨な位置付けは変わらない様です。
新興国の為替と株価推移
証券営業20年な私ですが、なんだか国が破綻するとか通貨が暴落するとか慣れっこな気がします。正直現地の富裕層はどんな運用してるんだって思います。
確たるデータが整備されてない様なのですが、友人のトルコ人とかに聞くと「富裕層は米ドルとかユーロとか積極的に買ってますよ」とのことでした。
お国違えば事情が違いますね。日本では低金利とか資産分散での外貨投資ですが、通貨に不安を抱えている国は資産逃避先が米ドルやユーロになります。
しかし、新興国も中国含め世界の中で大きな存在感を持ってきました、冒頭のアイキャッチ画像に2017年の世界GDPを載せています、中国、インドが上位に入ってきています。無視し続ける事はできない存在です。
ではどの様に投資をすればいいのか?
また、どんな値動きなのかを知ってから臨みましょう。
そのために、以前このブログで書いてましたが途中で止まってしまったBRICksと日米のここ30年間の為替、株価を改めて調べて手を多少加えます。アルゼンチンも改めて調べました。検証は以下の手順です。
- 各国の年足の為替を出す
- 各国の年足の株価指数を出す
- 株価✖️為替の数字を出す
- 100万円投資した場合の推移を5年前、10年前、20年前と出す
- 毎年の終値で100万円ずつ積立した場合どうだったかを5年、10年、20年で出す
- 国はBRICksと日米、VISTA
- 最後に全てのパフォーマンス比較
注意点 一気に全てをやるとやたらブログが長くなるので今日はBRIKsの4カ国で行います。
ブラジル
まずはブラジルのデータです、データを会社でしか取れないのと、会社のPCから自分のPCにはデータを転送できないため写真になります、お粗末ですがご容赦ください。
このデータを見るとブラジルレアルは2000年に58円だったのが現在は27円と半減しています、一方で株価は15000ポイント程度が10万ポイント越えと7倍です。
一括投資だと投資した年によってかなりパフォーマンスは変わります、2010年投資だと10年経って未だマイナスです、株価が5割以上上昇しているのに為替が48円から27円と4割減価しているのが原因です。
以前BRICsブームが起こったのが2007年です、ここで見ると株価はやはり大きく上昇していますが、為替は62円が27円と6割減価です、リーマン前に購入した人はまだ75%程度にしか回復していません。
一方で積立と考えて、年末に100万円ずつ購入した場合はやや景色が変わります。2010年に開始した場合1280万円を超え、投資金額を超えています。
長期であればもっと効果は大きく、20年間で約倍です。
ロシア
ロシアです、こちらも通貨の価値は2000年に4円が今や1.7円と半分以下です、株価は逆に10倍です。
ロシアは株価の上下が激しく、2010年の一括投資の場合、まだ価格は半減しています、ただ、やはりこれも積立だと2010年から10年間でなんとか元金は回復できています。
インド
成長目覚ましいインドですが、こちらも為替は20年間で2.45円が1.53円なので約4割下落です、一方で株価は10倍です、この国の投資は全てにおいて増えています。
中国
人民元は基本米ドルに対しての交換レートを国が固定するペッグ制を引いているので為替の動きは他国より緩やかです、価値はそれほど変わりません。
ただ、一方で株価は冴えません、勿論プラスの場合が多いのですが、ここ5年間はやや下落気味です。積立も5年で見ると株も為替もお互い2割近く下落していて中々苦戦です。
ただ、一括投資よりかは成績はいいです。
BRICsまとめ
これらを見ると一括投資はタイミングが大きいので一度失敗すると中々戻りにくいのが見えます。
一方で積立投資の場合はかなりの確率で勝てます、長期であればあるほど良い様に思えます。
また、新興国は為替が中国を除いて変動相場制だとかなり大きく価値が下がる傾向が今のところ見られます。
株式だと10倍でとかでカバーできていますが、債券投資となるとチョット不安が残ります。
現在のところ積立、株式投資の場合は悪くなさそうです。
ただ、今後VISTA、日米と実施します、それで最後に総合損益を出すのでもう少し結論は先に置いておきます。