在宅ワークを妨げるもの

202077日 日経産業新聞より

(ビジネススキルを学ぶ) 在宅ワーク 続けるには:日本経済新聞  

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO61206260W0A700C2X12000/

記事要旨

  1. 在宅勤務は企業によって対応違う、伊藤忠商事やダイキン工業は通常の出社に戻し、日立製作所などは継続を決める。
  2. グロービス経営大学院の金子浩明教授が、「現状維持バイアス」の観点で解説
  3. 在宅勤務を妨げるもの第一は仕事環境が整っていないこと、家のオンライン環境や働ける場所、日本電産の永守会長によると導入時に生産性は1/3に激減
  4. 人は現状維持と現状変更の選択に直面したとき、「現状維持バイアス」が働く
  5. 組織には仕事に関わるフォーマルな部分と人と人との交流や飲み会、雑談などのインフォーマルな部分があり、一方がないと両方成立しない
  6. ちょっとした雑談からアイデアが産まれたり、仲のいい人々の交流が仕事を円滑化させる効果もある
  7. マネージャーは5〜60代が多く、インフォーマルを仕事に活用してきた成功体験が染みついていて中々変えたくない
  8. 将来遠くに居ても身近にかんじられる技術ができれば解消されるが今は厳しい
  9. しばらくは在宅と会社の併用が求められる

所感

この記事は共感した人が多いのではないでしょうか、普段の勤務は通勤という儀式に始まり、仕事モードのスイッチをいれ、終業時間になるとオフタイムとして食事に仲間と出かけたりして、精神のバランスを保っています。

これはあらゆる場面でも同様で、勉強会なども仲間との懇親会がセットなのでくる人も多くいます。

これを仕事だけ、勉強会だけを切り出してオンラインにできる環境はかなり整いつつあります。

また、本来仕事や勉強とは最後は自分の行動がどうあるかによって大きく変わるので在宅でも大半はカバーできます。

しかし、話し方や仕事ぶりを見て変化に気づいたり、緊急事態に周囲の助けをすぐに得られるのはオフィスで集合しているからこそともいえます。

今の5〜60代のマネージャーが不安視しているのは、家にいると何をしているか見えない事や、声をかけられる環境にいないから雑談も出来ないストレスが社員に溜まる事だったりします。人間関係の希薄化もリスクです。

なので常に机にいるかどうかをチェックできる機能や、パソコンをどの位動かしているか記録する機能を内蔵したソフトウェアが広がってます。

いずれは職種によっては全て在宅でも良い時代が来ると思います、目の前にPCやiPad、携帯電話、自宅や近所に静かに仕事ができる場所があれば成立する仕事はとても多いです。

一方で気分を変えたかったり、仲間との交流や意見交換の機会もとても大事です。

在宅の場合は、解消には以下の事が必要だと思います。

  1. 始業時間には必ずオンラインで朝礼を聞く
  2. 行動については縛らない
  3. どんな仕事をするか、やっているのかを明確にして記録する(進捗含め)
  4. 勤務中はチャットは自由にしてどんどん意見交換を行う
  5. 雑談を妨げない
  6. 終業時は終業する事をオンライン上で伝える
  7. 出社と在宅は選択制で各自に任せる

かなと思います。どちらも良さがあります、在宅に触れすぎると顔を合わせたことのない職場の同僚と円滑なコミュニケーションが取れないこともあり得ますし、出社だけだと個別事情で来れない人も出てきます。

大雨な日に行く事や必ず朝から行かないといけない仕事ばかりでは無いでしょう、自宅でできることは自宅で、オフィスでできることはオフィスでと分けていく事が大切です。勉強会などもオンラインだけだと聞いてるのか聞いてないのかわかりませんし、勉強会は人脈作りも大事な要素です。全てオンラインだと衰退します。いくらいい話を聞かせてもらえてもそれだけだといずれ飽きてしまいます。その場に来る人や会場の雰囲気も合わせてコンテンツな側面もあります。

難しい二者択一ですが、併用が良いと思います、一方で都心のオフィスは半減で良いと思います、その分郊外に勤務スペースを整備したり、レンタルオフィスを補助しても良い様に思えます。