積立投資における投資信託の選び方⑥バランスファンド編A

さて、バランスファンド編です。これの分類に関しては専門家によって意見が違うと思います。

というのが、バランスファンド自体を比較するポイントは沢山あります、バランスファンドを例えるならウイスキーのブレンドの違いみたいなもので原酒は同じでもブレンドの仕方によって味が変わります。

また、ブレンダーがファンドマネジャーとなる訳ですが、各自プライドを持っています。「俺の酒=ファンドが一番」と思っているので横から比較されるとどうなんだ?という意見もあると思います。

バランスファンドを比較する上で私が重視しているポイントは以下の通りです。完全にお酒選びだと思っていただくとわかりやすいかと思います。

  • 日本株オンリーや米国株オンリーなど一つのマーケットのみに投資=シングルモルト(日本株、米国株、国内債券、米国債券など)
  • 様々な世界の株や債券を組み合わせたファンド=ブレンデッドウイスキー(世界株、世界債券、世界REIT、またはこれらの組み合わせ)

世界株ファンドもブレンデッドになります、これに債券やREITなどを組み合わせてさらに原酒を沢山組み合わせたより沢山の資産のブレンデッドがバランスファンドとなります。

判断基準は以下の通りにします。

  1. ベンチマーク(原酒)が同一で資産構成もほぼ同一かどうかでまず、パフォーマンスと手数料を比較する
  2. 次にベンチマークがかなり近く(1つ位しか変わらない)または資産構成比も大きく変わらないファンドと手数料、パフォーマンス比較を行い候補を1つ選ぶ

最終各分野にて候補を出していきます、最後の一つまで絞り切る必要は無いです、というのがお酒も好みがあるようにファンドも好みがあります。どのような特色があってどれが自分に合うかを選ぶのは最終投資家の判断になります。

ただ、この判断基準も最後書いていきます。

ここではバランスファンドのベンチマーク一覧と分類わけを載せて次回以降各分類ごとの比較を行います。

最後に世界株、日本株、バランスファンドで残った候補のファンドを並べてどんな考え方で最終積み立てNISAに臨むかを述べたいと思います。

ベンチマーク一覧表

日本株ーTOPIX=東証株価指数、配当込みか無しかは基準では同じとみてまとめています
先進国株ーMSCI国際=MSCI国際インデックス 
新興国株ーMSCIエマ=MSCIエマージング・マーケット・インデックス
新興国株ーFTSE RAFIエマ=FTSE RAFIエマージングインデックス
国内債券ーN-BPI=NOMURAーBPI総合
先進国債券ーFTSE国際=FTSE世界国債インデックス
新興国債券ーJPM-GBI-EM=JPM・GBI・EMグローバル・ダイバーシファイド
日本REIT-J-REIT=東証REIT指数
海外不動産ーS&P先進国REIT=S&P先進国REITインデックス
 日本株先進国株新興国株新興国株国内債先進国債新興国債日本不動産海外不動産
 TOPIXMSCI国際MSCIエマFTSE RAFIエマN-BPIFTSE世界国債JPM-GBI-EMJ-REITS&P先進国REIT
つみたて8資産均等バランス×
eMAXISバランス(8資産均等)×
eMAXIS Slimバランス(8資産均等)×
世界経済インデックスファンド×××
三井住友・DC年金バランス30・50・70×××××
のむらっぷ・ファンド(積極型)××××〇(日本含)
野村インデックスF・内外7資産バランス・為替ヘッジ型××
DCニッセイワールドセレクトファンド×××××
ダイワ・ライフ・バランス30・50×××××
iFree 8資産バランス×
ハッピーエイジング・ファンド20・30・40××××

各ベンチマーク(原酒)ごとの分類

①全世界均等投資

①全世界均等投資日本株先進国株新興国株新興国株国内債先進国債新興国債日本不動産海外不動産特徴アクティブ、パッシブ
 TOPIXMSCI国際MSCIエマFTSE RAFIエマN-BPIFTSE世界国債JPM-GBI-EMJ-REITS&P先進国REIT  
つみたて8資産均等バランス×株+REIT約6割パッシブ
eMAXISバランス(8資産均等)×株+REIT約6割パッシブ
eMAXIS Slimバランス(8資産均等)×株+REIT約6割パッシブ
iFree 8資産バランス×株+REIT約6割パッシブ

先進国株式70%先進国債券30%

②先進国株70・債券30日本株先進国株新興国株新興国株国内債先進国債新興国債日本不動産海外不動産  
 TOPIXMSCI国際MSCIエマFTSE RAFIエマN-BPIFTSE世界国債JPM-GBI-EMJ-REITS&P先進国REIT特徴アクティブ、パッシブ
DCニッセイワールドセレクトファンド(株式重視型)×××××株式比率70%パッシブ
三井住友・DC年金バランス70×××××株式比率70%パッシブ

②の類似 新興国入り、株債券比率はほぼ同じ

②類似新興国入り、株、債券比率同一日本株先進国株新興国株新興国株国内債先進国債新興国債日本不動産海外不動産  
 TOPIXMSCI国際MSCIエマFTSE RAFIエマN-BPIFTSE世界国債JPM-GBI-EMJ-REITS&P先進国REIT特徴アクティブ、パッシブ
ハッピーエイジング・ファンド30××××株式比率70%アクティブ

②類似 株債券比率がかなり近い

②類似債券比率20%超日本株先進国株新興国株新興国株国内債先進国債新興国債日本不動産海外不動産  
 TOPIXMSCI国際MSCIエマFTSE RAFIエマN-BPIFTSE世界国債JPM-GBI-EMJ-REITS&P先進国REIT特徴アクティブ、パッシブ
のむらっぷ・ファンド(積極型)×××〇(日本含)株60%REIT15%アクティブ

③先進国株式50%先進国債券50%

③先進国株50・債券50日本株先進国株新興国株新興国株国内債先進国債新興国債日本不動産海外不動産  
 TOPIXMSCI国際MSCIエマFTSE RAFIエマN-BPIFTSE世界国債JPM-GBI-EMJ-REITS&P先進国REIT特徴アクティブ、パッシブ
ダイワ・ライフ・バランス50×××××株式比率50%パッシブ
DCニッセイワールドセレクトファンド(標準型)×××××株式比率50%パッシブ
三井住友・DC年金バランス50×××××株式比率50%パッシブ

③類似 新興国入り、株式債券比率近い

③類似新興国入り、株式比率同一日本株先進国株新興国株新興国株国内債先進国債新興国債日本不動産海外不動産  
 TOPIXMSCI国際MSCIエマFTSE RAFIエマN-BPIFTSE世界国債JPM-GBI-EMJ-REITS&P先進国REIT特徴アクティブ、パッシブ
世界経済インデックスファンド×××株式比率50%パッシブ
ハッピーエイジング・ファンド40××××株式比率50%アクティブ

④先進国株式30%先進国債券70%

④先進国株30・債券70日本株先進国株新興国株新興国株国内債先進国債新興国債日本不動産海外不動産  
 TOPIXMSCI国際MSCIエマFTSE RAFIエマN-BPIFTSE世界国債JPM-GBI-EMJ-REITS&P先進国REIT特徴アクティブ、パッシブ
三井住友・DC年金バランス30×××××株式比率30%パッシブ
DCニッセイワールドセレクトファンド(債券重視型)×××××株式比率30%パッシブ
ダイワ・ライフ・バランス30×××××株式比率30%パッシブ

⑤その他為替ヘッジ付き

⑤為替ヘッジ付きはこれだけ日本株先進国株新興国株新興国株国内債先進国債新興国債日本不動産海外不動産  
 TOPIXMSCI国際MSCIエマFTSE RAFIエマN-BPIFTSE世界国債JPM-GBI-EMJ-REITS&P先進国REIT特徴アクティブ、パッシブ
野村インデックスF・内外7資産バランス・為替ヘッジ型××為替ヘッジ付きパッシブ

⑥バランス型だがほぼ世界株ファンド

⑥どちらかというと全世界株式ファンド日本株先進国株新興国株新興国株国内債先進国債新興国債日本不動産海外不動産  
 TOPIXMSCI国際MSCIエマFTSE RAFIエマN-BPIFTSE世界国債JPM-GBI-EMJ-REITS&P先進国REIT特徴アクティブ、パッシブ
ハッピーエイジング・ファンド20××××株式比率90%アクティブ

以上6分類に18ファンドを分類わけしました。この中で⑤と⑥は分類がわけれないので候補として残ります、ただ、⑥のハッピーエイジング・ファンド20は世界株式との比較を持って残すかどうか決めます。この回ではこれだけを比較して次回以降①から比較していきます。

まず、ハッピーエイジング20のベンチマークは5つですがTOPIX、MSCI国際、MSCIエマージングの株式型で90%を占めるので全世界株ファンドと言ってよいと思います。

全世界株式のファンドで対応するのがベンチマークではFTSE グローバル・オールキャップ・インデックスはまさに世界ほぼ全ての株式なのでこれが該当します。対応するファンドは楽天・全世界株式インデックスファンドだったのでこれとパフォーマンス、手数料を比較します。

うーむ、ちょっとこの結果だと楽天の全世界株式が残りますね、なので今回は残念ですがハッピーエイジング20にはご退場いただきましょう。

次回以降比較を進めてまいります。