今回はバランスファンド編の続編です。
取り上げるファンドは三菱UFJ国際-eMAXISバランス(8資産均等型)と三菱UFJ国際-eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)になります。
名前がかなり似通っていますね、とりあえず一つ一つ見てみます。
三菱UFJ国際-eMAXISバランス(8資産均等型)
目論見書にカゴに向かう8つのボールがあります、資産を表しています。
こちらの目論見書、なんだか見たことありますね?そうです、前回の⑤-Bでお話しした三菱UFJ国際-つみたて8資産均等バランスと同じです。
eMAXISバランス(8資産均等型)のベンチマークの解説ページを載せます。
一応比較として、前回の三菱UFJ国際-つみたて8資産均等バランスのページも再掲します。
どうでしょうか?TOPIXの指数が配当込なのかそうでないのかの違いです、ただ、8月の月報には配当込に変更したと書いてあるので今は同じです。
なら同じなので今回のベンチマーク解説は割愛します。
パフォーマンス確認です、月報をみます。
ここ6ヶ月で見てみるとベンチマークに少しですが劣後していますね、ベンチマークが0.5%上昇に対して0.2%上昇です。2011年からの運用では大きくは乖離してはいないですが。
三菱UFJ国際-eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)
こちらのファンドは名前が殆ど同じですが、Slimが書かれています、殆ど同じファンドです。
目論見書
ここまで同じ構成です、ベンチマークもあげます。
これも同じですね、では何が違うのか、月報を見てみます。
パフォーマンスとマザーファンド
パフォーマンスはベンチマークにかなり近いですね
こちらは全く同じです、ここまで読んでこられた方は、月報が各マザーファンドの騰落率のページが同じことに気づかれたと思います。実は投資信託のには基となるマザーファンドというのがあり、それに連動する子供のファンドをベビーファンドと言って違うファンドで売り出すことが多いです。つまり、実はみんな全く同じファンドなのです。
それぞれの目論見書の該当ページです。
どうでしょうか?この3種類はどれに投資をしても各ベビーファンドを通じてマザーファンドに入るのでここで3商品を分散しても同じです。
では一体なぜ3つに分割しているのでしょうか?
手数料の違いと販売会社の違い
まず、マザーファンドが一緒なら比較するポイントはパフォーマンスと手数料です、パワーサーチを使って比較します。
まず、パフォーマンスですが、1年しかデータがないので1年でみますが、意外と差があります、何故でしょうか?
もちろんマザーファンドが一緒でも連動させるときに少しずつ過去からのベビーファンドの変動状態の差もあり1つだけで言うわけにはいきませんが、信託報酬の差がパフォーマンスの差の大きな要因にはなっているのは事実だと思われます。
各目論見書で手数料の内容を確認します。
信託報酬は運用を担当する委託会社、販売金融機関を販売会社、お金を預かる機関を受託会社といいます、委託会社と販売会社は信託報酬を半分ずつ分け合っているのがわかります、となると、対面型証券会社なら1番身入りの高いモノを販売しがちになりますし、ネットなら1番少ないのに集まりやすいです。
月報には販売会社が載っているので掲載します。
どうでしょうか?それぞれのファンドの名称が左上にありますが、大きく顔ぶれが変わります。
特に違うのがeMAXIS Slim バランス(8資産均等型)でネット証券か銀行、証券会社のオンラインが殆どを占めています。
一応最後に比較して候補を絞る予定ではあるのですが、これら3ファンドについては今回の趣旨がネットで積立NISAを行うに相応しい商品選定をテーマにしているのでeMAXIS Slim バランス(8資産均等型)を残したいと思います。
投資信託は数は6000本以上ありますが、今回の様に同じマザーファンドで同じ運用を行うにも関わらず、設定したタイミングだったり、主力の販路の違いなどによって名前が違うだけの物も数多くあります。
これがいいとか悪いとかではなくてポイントはどこか?をベンチマークから見ていくと見えてきます。
では次回以降もファンド分析を進めていきます。