ゆうちょ、かんぽ不適切販売問題

ゆうちょ銀、直営店9割で不適切販売 高齢者向け投信 2019年6月24日 日経新聞

https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL24I2C_U9A620C1000000/

全国の直営店の9割が高齢者向けの投信販売でルールを守らないなどの不適切な販売があったと社長が明らかにした

かんぽ生命、保険乗り換え実態調査「不適切と認識せず」  2019年6月24日 日経新聞

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO46479840U9A620C1MM0000/

2018年11月の契約分を社内調査、21000件の契約のうち5800件で乗り換えた後に予定利率が下がったり、保険料が上がったりしていた。かんぽ生命は「不適切な販売とは認識していない」とコメントしている

郵政、ノルマ営業見直し 投信不適切販売で社長陳謝 2019年6月24日日経新聞

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO46501140U9A620C1EA1000/

  1. 郵政の長門正貢社長が会見、「担当者も管理者も社内ルールを守っていなかった。大変申し訳ないと感じている」と陳謝
  2. かんぽ生命の販売に関しては「反省している」とは語ったが、不適切とは認めなかった
  3. かんぽ生命の室隆志執行役営業推進部長は「不利益事項も説明し、顧客が納得したうえで契約している。不適切なものはないと認識している」と述べた
  4. 長門社長は過重な営業ノルマをなくしていく方針を強調した。「販売成績だけよければいいということが決してないような評価にしていきたい」と語った

かんぽ生命、1.9万件乗り換えできず 不利益販売調査へ 2019年6月28日 日経新聞

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO46657980X20C19A6EE9000/

  1. かんぽ生命保険は27日、顧客が新しい保険契約に乗り換えできずに不利益を受けた事例が約1万9千件にのぼると発表した
  2. 顧客が受けた主な不利益は新しい保険契約の引き受け謝絶、既存契約を解除した後で新しい契約に入れないため保障を失う
  3. 既往症の告知義務違反により顧客が契約を解除されたり保険金が出なかったりすることもあった
  4. かんぽ生命の保険金上限は2000万円と決まっており、新しい特約などが出た場合、他保険会社では新しい保険への転換が多いが、上限が厳しいため既存契約を解約して乗り換えるシステムしか保有していなかった

感想

さて、一連の話ですが、私は以下のように考えます。

  1. ゆうちょ銀もかんぽ生命も欲しかったのは手数料
  2. 基本的にゆうちょ銀やかんぽ生命に預けてきた顧客は親方日の丸思考で信用しきっている人が多く、担当者を疑ったり、金融商品に詳しくはない人が多い
  3. 高齢顧客が多い
  4. 「不適切な販売とは認識していない」と言い切る経営者の無責任体質
  5. 顧客も金融商品知識を学ぼうとしていない
  6. ノルマがあるか、無いかで営業は変わらない

こんな感じだと思います。これは今の日本の金融機関全体に言えることですが、保険や投資信託の基本理念やメリットなどとはかけ離れた営業が横行しています。

金融機関で長年働いている私からすると、そもそも預入上限が元々1000万円で、2600万円に引き上げた所であまり、富裕層が常時使う金融機関でもないところに対して投信を販売できるようにしたのが間違いです。

従業員が投信の理念やメリット、デメリットを理解することもなく、目先の手数料に走っただけの結果です。

かんぽ生命も同罪で、乗り換え手数料が欲しくて顧客が知らないのをいいことに適当に販売した結果がこれだと思われます。

ゆうちょ銀行は投信販売停止、かんぽ生命は今回の一連の処理が終わったら新規募集停止で清算した方が良いと思います。

ノルマについてですが、どの金融機関も何か事が起こると「ノルマ廃止」を唄います。しかし、それで問題が解決するはずはありません。

業者として売上げを上げないと言うのは逆に株主にとって無責任です。売上げは上場会社である以上上げないといけません。

問題は売上げの上げ方であって従業員教育だっり、利益を出すためにはコスト削減など経営者として汗をかかないと問題は解決しません。

逃げてばかりの会見をしていて、売上げ上げないようにしますと宣言するくらいなら会社を清算した方が社会の為になると思います。

また、業者だけでなく、許している顧客も責任はあります。

学ぶ機会が少ないとはいえ、いったい何を買おうとしているのか、どんな内容なのか、本当に自分にいるのかは考えた方がいいと思います。

1000万円というとレクサスやベンツが買えるくらいの資金です。車を購入するときは何も考えずに買うことはせずに、ディーラーを回ったり、性能を見たりするはずです。

また、普段の買い物でもスーパーの特売で時間を待って買いに行くなどしている人もいるはずです。

なのに、なぜか金融商品だけはお任せになって何十万円も手数料を一瞬で取られますが気にしません。

正しい金融知識が身を守ると改めて感じさせる記事でした。

株式としてのゆうちょ銀及びかんぽ生命ですが、内容はともかく、不祥事を起こしている以上、買えない株と言えます。いくら配当が多くてもこれでは信用できません。